悪徳業者に注意!嘘のシロアリ被害の見分け方 公開日:2025年3月31日/更新日:2025年4月8日 シロアリ対策を行う企業や業者はたくさんありますが、やはり『悪徳』と呼ばれる業者が存在するのは事実です。 悪徳業者に頼んでしまったがゆえに、悩み事が解決しないばかりか、トラブルに巻き込まれた。なんて話はつきものです。 今回はその手口を掘り起こし、業者選びのヒントになればと思います。 目次 Toggle 悪徳業者の手口とは?①突然訪問してくる業者②点検後に不安を煽る③不安にさせ判断を鈍らせる悪徳業者の事例お客様からこんな相談を受けています!やはり訪問販売は要注意!悪徳業者がつくウソに注意!必要なサービス内容か、見積書をチェック!毎年の点検は必要ない信頼のおける業者を選ぶチェックポイント協会登録は必須項目!有資格者による現場対応状況報告や対応方針の提案悪徳業者の対策・対処方法悪徳業者に狙われない建物管理必要のない依頼、突然の訪問や申し出は断る必要ならば、複数の業者に確認してもらう最後に決めるのは自分 悪徳業者の手口とは? 悪徳業者の手口として3段階ある事を覚えておくとよいと思います。 1つ目は、訪問。2つ目は、点検後。3つ目は、契約。この3つの段階のいずれかのタイミングで断る事が出来れば、望まない工事契約を結ばなくてよいでしょう。 具体的に紐解いてみます。 ①突然訪問してくる業者 一つ目の訪問の手口は、とにかく突然やってきます。彼らは「無料点検」や「地域のキャンペーン」などと謳い、突然訪問してきます。 あるいは、住宅や建築の協会や実際の住宅メーカーの名前を名乗り、点検にこぎつける事例もあります。また、同業他社を名乗るケースもあるようです。 訪問の手口の目的として、お客様に費用の問題や業者としての信頼性に安心感を持たせ、点検にこぎつける事が目的です。 訪問業者は、地域をくまなく回り、それぞれのお宅に声掛けをしていきます。 大抵は、断られたりあしらわれたりするものですが、時にその場で点検にこぎつける事もあり、そうなると、無駄な工事やうその報告などにより高額な請求をされるリスクが高まるのです。 ②点検後に不安を煽る 2つ目は点検後に起こる手口です。 被害の有無に関わらず、とにかく床下の状況をわざと煽り、お客様を不安にさせます。 以下のような言葉が分かりやすい表現です。 シロアリの被害がある このままだと大変なことになる 建物が傾く 倒壊する危険がある など また、シロアリ以外でも、不安を感じさせるワードはたくさんあります。 湿気が酷い カビが酷く、健康に影響する 木材が腐っていて、床が抜けるのは時間の問題 など 当然ですが、不安になると何か処置が必要かどうか知りたくなるのは、お客様の心理ではないでしょうか? ③不安にさせ判断を鈍らせる 3つ目は契約の際の手口です。 不安を抱えた状態では、冷静な判断が難しくなります。その心理を悪用し、「今すぐ対応しないと手遅れになる」と契約を急かすのが悪徳業者の手口です。 以下のような特徴がある場合は要注意です。 高額な費用の見積りをする 点検内容を煽って工事を急かす(「このままでは家が倒壊します」など) 大幅な値引きで契約を迫る(「今日中なら特別価格で対応します」など) 悪徳業者の事例 お客様からこんな相談を受けています! 私たちのもとには、お客様自身やお取引のある企業様からシロアリの被害や調査についてのご相談や床下の点検のお問合せなどをお受けしていますが、中には以下のようなご相談を頂くこともあります。 「他の業者から、高額見積りをもらったが、本当に契約していい?再点検をお願いしたい」 「他業者の訪問点検を受け、シロアリの被害があると言われた」 「他の会社の点検を受けたが、心配なので点検を依頼したい」 「おたくの会社の社員を名乗る人から、点検をすすめる電話が来た」 などなど… やはり、訪問販売の業者での点検を受けた後や高額見積りを受けた後に、ご相談を頂くケースが非常に多いように感じます。 やはり訪問販売は要注意! 住宅に関わる仕事において、話にあがる「訪問販売」を主軸にする会社の存在。その全てが『悪徳』と言うわけではありませんが、やはり注意が必要です。 訪問販売をする業者の訪問方法も様々です。 一定の地域を言って期間で巡回し、インターホンを鳴らす、または、屋外作業中のお客様に声掛けを行うなどが一般的です。 また、最近では『シロアリ』や『床下点検』と言う言葉を使わずに、床下に入り込む業者もいます。 それは、『配管清掃』です。配管清掃後に漏水がないかの確認と言ってしまえば、簡単に訪問先の床下に入る事ができます。 訪問販売の業者とのトラブルも、多いのは事実です。予定にもしない訪問者には、特に注意が必要です。 悪徳業者がつくウソに注意! 次に注意したいのは、業者のつくウソです。 シロアリの駆除や予防に関して、特に多いウソは、『虚偽報告』かと思います。 簡単に言うと、シロアリの被害の兆候がないにも関わらず、『シロアリが侵入している』や『このままだと大きな被害に繋がる』などとウソの報告を行う事です。 シロアリの被害や自宅の床下状況は、多くの方が知らないかと思います。そうした、所有者のスキを突いてくるのです。 シロアリでない別の生物の存在を、シロアリと偽り、シロアリの被害とするウソもあります。 その一つが『ジグモ』というクモの巣を、シロアリの通り道(蟻道:ギドウ)と説明し、発生していないシロアリの被害を示す方法です。 ジグモ(地蜘蛛) シロアリの蟻道とジグモの巣は、写真で比べてもなかなか分かり辛いのですが、よく観察したり、実際に触ってみる事で、確認する事は出来ます。 シロアリの蟻道(ぎどう) シロアリの蟻道は、土やシロアリの排せつ物や分泌物からできており、成人の小指半分程度の太さ、乾燥すると素手で破壊するのが難しいほど固くなります。 ジグモの巣 ジグモの巣は、クモの糸で出来ているのでふにゃふにゃです。 また、黒アリも蟻道を作る事がありますが、シロアリの蟻道より簡易的で、触ると跡形なく崩せます。 ▼こちらの記事もおすすめ 【被害の特徴と対処法】これってシロアリ?クロアリ? 必要なサービス内容か、見積書をチェック! 業者から提示された見積りにも注意が必要です。 金額だけではなく、記載された内容にもきちんと目を通すようにしましょう。 見積書を受け取ったら、まずは見積り項目を確認してみるとよいでしょう。 シロアリの駆除や予防のほかに、記載の内容はないでしょうか? 例えば、床下調湿剤、床下換気扇、害虫駆除、防湿シートの設置(または、既設物の撤去)などがあげられます。 シロアリの予防や駆除の見積り金額はさほど高くなくても、他の処理やサービスが添加されることで、処理の総額が上がる事は想定されます。 しかし、悪徳な業者ほど、床下の状況を煽り、不要な処置を増やす事で、桁違いな金額を提示してきます。 ですので、見積りを受けた場合、総額以外にも、各項目を確認しましょう。 毎年の点検は必要ない 親切のように感じるサービスでも、実は業者の手口とされるものもあります。 それは『年1回の点検』というもの。 『年1点検』は、サービスを受けるお客様側からすると、安心感のあるように感じるかと思いますが、同じ業者からすると、眉唾物といっても良いサービスです。 理由の1つ目は、シロアリの予防の手法にあります。基本的な予防処理は、土壌処理と木部処理のセットです。注目するのは、土壌処理です。土壌処理は、床下の表面に薬剤で防御層を形成します。防御層と言っても、床下の表面に薬剤成分が浸み込んでいるだけになりますので、予防を行った床下へ毎年出入りすると、防御層を破壊し、その効力を失わせている事になります。つまり、シロアリの予防を行った後は、5年程度は床下へ入らなくても問題ありません。 2つ目は、お客様との接触にあります。前項にも繋がる話ですが、毎年の点検の際に理由をつけては、何かを売りつけられる事もあります。 毎年何かの契約を続ければ、結果としてその業者に多額の支払いをする事となります。 3つ目の理由は、毎年点検を続けていていれば、当然の様に毎年巡回する現場は増えていきます。そうすると、毎年点検という名目は、いずれ破綻してしまうように感じます。逆に言えば、毎年点検に来ているお宅は、業者に目をつけられているのかもしれません。 信頼のおける業者を選ぶチェックポイント 協会登録は必須項目! 信頼がおける業者と選ぶポイントの一つが、『公益社団法人日本しろあり対策協会』への加盟と言えます。 この協会は、シロアリ工事の品質や安全性を向上させるために、業者の登録や認定、使用薬剤の登録、認定を行っています。 業者向けの機関誌の発行もあり、シロアリ防除についての各地の動向共有、研究機関の情報共有等による、業者への啓発活動もされています。 また、消費者の相談窓口も設置しており、シロアリ工事に関する情報やアドバイスを提供しています。 その様な協会に加盟し、日々、変化してゆく環境や情勢、また建築技術に併せて、職人やアドバイザーの技能、技術の向上を目指す業者は信頼できるかと思います。 有資格者による現場対応 前段の業者登録を行っていても、所属の職人が資格を持っていないケースもある様です。 日本しろあり対策協会が認定している資格の一つに、『しろあり防除施工士』があります。 業者登録は、会社、企業に対して行うものですが、しろあり防除施工士の認定は、所属の職人やサービスマンに対して行うものです。 この資格の取得には、業務経験を基にして、シロアリ・木材・腐朽・薬剤等の幅広い知識が問われます。 会社は業者登録を行っていても、職人やサービスマンがその資格を持っていないというケースもあるようです。 せっかく対応するのであれば、有資格者に対応してもらう方が、安心感が違うと思います。 状況報告や対応方針の提案 シロアリの被害の有無に関わらず、お客様が見えない箇所の点検をする以上、状況報告や蟻害および建物の現状の所見は、正確に行わなければなりません。 また、今後の対策の方針を提案する事は、とても大事なことと言えます。 状況報告や所見に虚偽があり、お客様がそれを見抜くことが出来なければ、あとは業者の思うつぼです。 問題ない所も、是正が必要なところも、きちんと正直にお客様へお伝えし、その上で必要な処置を提案出来る業者は信頼できるのではないでしょうか? 悪徳業者の対策・対処方法 悪徳業者に狙われない建物管理 悪徳業者についてご案内してきましたが、やはり業者に狙われない家が一番理想だと思います。 その為には、お客様自身でのある程度の建物管理も必要かと思います。 少し面倒な事もあるかもしれませんが、今一度、ご自身の建物のことを整理するのもいいかもしれません。 例えば、、、 ▼物理的な事 庭先にある使わない荷物を撤去する しばらく手が付かなかった箇所を整理する など ▼建物のことを知る事 建築年数やリフォーム歴、メンテナンス歴など、建物の履歴を書き出す 建築図面を確認する 床下点検口から床下をのぞいてみる など 必要のない依頼、突然の訪問や申し出は断る 気を付けていても、訪問の業者は無くならないものです。 水際対策にはなりますが、必要ないものは断る。これが1番の対策になると思います。 ただ、断り文句が分からないと、なかなか断れないものです。 以下の文言で断ってみるのはどうでしょう? 「メーカー(工務店)に任せてます」 「メーカー(工務店)の担当者さんに確認しますね」 「事前に点検の告知や約束をしていないので、お帰り下さい」 「メーカー(または、協会)に確認したいので、名刺をください」 必要ならば、複数の業者に確認してもらう 1社だけに確認してもらい、その状況を信頼するのも、やはり不安・心配はあると思います。 その様な時は、複数の業者に確認してもらうのも一つの手段だと思います。 シロアリ業者でなくても、建築した住宅メーカーや工務店に相談してみる、もしくはお知り合いの大工さんに相談してみるなどでも良いかと思います。 住宅メーカーや工務店に相談すると、協力している業者を紹介してくれるかもしれません。 ※実際に弊社へのご相談の大半は、メーカー様、地元工務店様、リフォーム業者様、お大工様です。 最後に決めるのは自分 これまで、様々な業者の手口やその対処方法を、お伝えしましたが、これだけは忘れないで欲しい事があります。 断るも、受け入れるも、最後に決めるのは、これをご覧になられているお客様自身という事です。 我々も、点検・調査のお伺いした先で、「前に入った業者にやられちゃったよ。」や「前に床下の対処してもらったら、すごく高かった!」「前の業者の対応が悪くて、、、」のような話は、よくお伺いします。 その工事や処理を依頼したのは、お客様自身なので、泣き寝入りや大きな後悔をせざるを得ない事でしょう。 正直、その様なお客様の姿は、我々は見たくありませんし、そのような思いをして欲しくはありません。 ですので、我々は、ご依頼を頂ければ、徹底的に点検・工事をさせて頂きますし、不要な工事で施工金額を吊り上げるようなマネはしません。 点検後すぐに工事契約を結ばせるような事もありません。 弊社をお選びいただくのもお客様自身になります。 不安・不明に感じる事はなんでもお答えいたしますので、何か気になることがありましたらお気軽にお問い合わせください。 \ 長野県にお住まいの方 / テオリアランバーテックは、シロアリの予防工事・駆除工事を行っています。 シロアリ被害を発見したり、シロアリがいるかもとご心配な方は、無料の床下点検がおすすめです!シロアリのことなら、テオリアランバーテックにお任せ下さい。 ライター 下村 <保有資格> しろあり防除施工士/1級建物アドバイザー <趣味> 登山(元山道具のメーカー販売員&元山小屋スタッフ) <休日の過ごし方> 子どもと遊ぶ事がメインで、山はほどほど(^^; <アピールポイント> 健全な人生は、健全なお家から。健全な建物のためにシロアリの防除があると考えるタイプ。