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【シロアリ侵入経路を徹底解説】驚くべき侵入経路の実態とは

シロアリの驚くべき侵入経路の実態

毎年5月位に羽のついた黒い蟻のような虫が大量に飛びでるところを見かけたことは有りませんか?

風呂場と脱衣場にシロアリの羽アリが発生

これは白蟻の羽蟻の可能性が高いです。家の中で見かけた場合は注意が必要です。ご存じのように白蟻は木を餌にしています。羽蟻が発生した箇所の床下には土中から白蟻が侵入し、家屋の木を食害している可能性が高いのです。

今回のコラムでは白蟻の様々な侵入経路の実態を明らかにしていきます。

白蟻の侵入経路の実態

過去の調査から、侵入例をいくつか紹介します。

その1:オーソドックス

多く見かけるのは床下の基礎際、束石部から蟻道(ぎどう)を作っての侵入経路です。

↓まずは床下が露地の場合。

床下の基礎際に作られたシロアリの蟻道

床下の束石部分に作られたシロアリの蟻道

↓次に床下が布基礎で防湿コンクリートの場合の侵入例です。

基礎に作られたシロアリの蟻道

床下がコンクリートでも防湿コンクリートと基礎立ち上がり部との間に隙間が出来るとそこから蟻道を作って侵入します。

↓そしてベタ基礎の場合の侵入例です。

防湿コンクリートと基礎立ち上がり部分のわずかなすき間から侵入したシロアリ

ベタ基礎であっても基礎コンクリートに外部と通じる隙間が有ると白蟻は侵入します。具体的には基礎を造る時の型枠を固定するための金具部分に出来る僅かな隙間や、ひび割れなどです。

以上一般的な白蟻の侵入経路になりますが侵入経路のイメージ図をご参照頂くとわかりやすいかと思います。

床下がコンクリートであっても油断は禁物なのです。

その2:基礎断熱材から

建物の断熱性能を高めるために基礎断熱の採用が増えています。建物の基礎外側に断熱材となるスタイロ(押出発泡ポリスチレン)を貼り付ける工法ですとスタイロの中、又は基礎コンクリートとスタイロとの間が白蟻の侵入経路となります。

基礎化粧モルタルをカットしたところ蟻道が見えている 撤去したスタイロの中に蟻道が出来ている

このようにな事例の場合、通常の液剤施工ではスタイロの中の蟻道には薬剤が浸透しにくく、また侵入経路をすべて把握することも困難です。

そこで対処法としましては、羽蟻発生付近の基礎表面をタームレーダーにて非破壊で確認し、白蟻の活動が見込まれる箇所を写真のようにカットしてベイト剤による駆除を実施いたします。
※タームレーダー:詳細はhttps://www.termradar.com/ をご参照下さい

スタイロフォームのシロアリ被害にベイト剤で駆除を実施 スタイロフォームのシロアリ被害にベイト剤を設置した様子

その3:意外な侵入経路 床下編

室内で羽蟻は発生しているものの、どこから侵入しているのが一見わからず、可能性のあるところとして確認したところ侵入経路が発覚した事例です。

↓まずは床下の配管とそれを取り巻く断熱材の間。

床下の配管に撒いてある断熱材の内側のシロアリ被害 床下の配管の断熱材内側で発見したシロアリ被害

床下はウレタン断熱材に覆われていましたが配管部に羽蟻の羽が多く見られたためウレタンを剝がしたところ配管周りの断熱材との隙間が侵入経路となっていた事例が以下になります。

ウレタン断熱材を剝がしたところ配管周りの断熱材との隙間がシロアリ侵入経路になっている

対処としましては配管の被覆材をいったん撤去し、配管部に防蟻剤を塗布、配管部と床下土間コンクリートの隙間に防蟻液剤を注入して駆除いたしました。

配管の被覆材を撤去し、防蟻剤を塗布・注入する様子

被覆の断熱材は後日工務店様に新しいものを取り付けて頂きました。

その4:意外な侵入経路 屋外編

白蟻の被害は確認できるものの、床下での進入の痕跡が無く、建物の外側からの侵入が確認できた事例です。

↓こちらは壁面から室内へ通じる給水管とその周りの断熱材の間が侵入経路となっていた事例。

壁面から室内へ通じる給水管とその周りの断熱材の間がシロアリ侵入経路となっている

下の写真は、建物南側水切りの上30cm位、外壁が隠れる状態で打設されたテラスと基礎の外側との間が侵入経路となっていた事例です。

外壁が隠れる状態で打設されたテラスと基礎の外側との間がシロアリ侵入経路となっている

↓続いて2×4住宅で、2階サッシ枠まで白蟻被害が進行していました。
※2×4(ツーバイフォー)住宅:ツーバイフォー工法は木造建築の工法のひとつで、使われる角材が「2インチ×4インチ」であることにちなんだ名称です。建築基準法上でのツーバイフォー工法の名称は「枠組壁工法」で、この工法で建てられた住宅のことを言います。

2×4住宅で、2階サッシ枠まで白蟻被害が進行

↓テラスを撤去したところ、基礎表面に被害が確認できました。

テラスを撤去したところ、やはり基礎表面に白蟻の蟻道が

雨水侵入が起因していますが、床下からの白蟻侵入の形跡は無く、可能性として大きいのは前述の箇所ということになり、テラスを撤去したところ、やはり基礎表面に白蟻の蟻道ができておりました。

その5:タイル浴室 基礎内側

浴室と言えばユニットバスが主流ですが、在来のタイル浴室の場合は白蟻被害に要注意です。

長年の使用でタイルのひび割れ、コーキングの劣化なので水が土台などに染みだし、白蟻が侵入して被害が進行し易くなります。タイル浴室の場合は床下から基礎の内側の状況を確認することはできません。

↓今回は浴室をユニットバスに改修するために解体したところ、白蟻被害が発覚した事例です。

浴室をユニットバスに改修するために解体したところ、白蟻被害が発覚

基礎の内側が白蟻の侵入経路

基礎の内側が白蟻の侵入経路となっているのがよくわかります。

羽蟻を見かけたらまずはプロの業者に相談を

床下のシロアリ点検のイメージ

以上、白蟻の様々な侵入経路についてみてきました。

白蟻の侵入経路は多岐にわたります。
室内などで羽蟻を見かけたらまずは専門の業者にご相談下さい。私どもはプロの目線で状況確認し、的確なアドバイスをさせて頂きます。
尚、白蟻につきましては被害にあうと状況にもよりますが被害箇所の改修なども含めなかなか大変なことになりがちです。
床下点検による状況確認と被害にあわないように予防施工されることををおすすめいたします。

テオリアランバーテックの床下点検受付中

 

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