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もしかして、シロアリ? そのまま放置すると手遅れに。柱や床で虫が食べたような痕をみつけた。

シロアリを放置すると手遅れになることも、 虫が食べたような痕をみつけたら早めに対処しよう

 

こんにちは、倉谷と申します。

シロアリの調査・点検をしております。

皆様より日頃シロアリかな?とお困りの際、点検にお伺いし状況に応じて対処方法をご提案させて頂いております。

日常生活の中でシロアリ自体を見る機会はなかなか少ない生きものですが、

この機会にシロアリとはどんな生きものなのか、どんな生態なのか被害の事例も含めご説明致します。

 

見える被害は氷山の一角

日々過ごしている生活空間で目にできる被害はほんの一部です。

もし見つけたら床上だけの被害では収まりません。

シロアリは床下から建物に侵入してくるので床下で被害を広げ、

さらには床上に上がって被害を広げます。

つまり「床上」で被害を見つけた場合は、「床下」にも被害が広がっているということ。

 

生活空間で虫が食べたような痕を見つけた時、その被害部をノックするように叩いて「ポクポク」と軽い音がするようであれば、シロアリである可能性が高く床下で被害がある可能性が考えられます。

そして虫が食べたような痕を放置すると被害が大きくなる可能性があります。

被害が広がる前に、また最小限に抑える為にも早めの点検と対処が必要となります。

ただ実際は、経験がないと音の聞き分けは難しいです…

怪しいなと感じたら、手遅れになる前に業者へ点検の依頼をするなど早めに手を打ちましょう。

 

 

何故、床下から被害が進行するのか

なぜシロアリは住宅に侵入するのか?という疑問になります。

その理由に、シロアリは木材に含まれるセルロースという成分を主食としており

自然界では枯れた木などを分解し地球に返す役割を果たしています。

その役割から建物に使われている木材は生命を断たれたものと認識し地球に返そうとするのです。

全部を食べるわけでなく年輪の固い部分をのこし年輪と年輪の間の柔らかい部分のみ食べるグルメです。

また光や風を嫌うので木材表面は皮一枚を残す匠です。

表面上ではなかなか見分けがつかない食べ方をするので発見が遅れる場合があります。

常に木材を探し地中を移動しているので床下から木束・大引き・根太・土台・床材など

地面から近い木材に摂り付き食べ続けます。

摂り付いたあとの進行方向は予測が出来ず縦横無尽に進みます。

その為、私達が生活している生活空間で目にした虫が食べたような痕は、

床下での活動をしたうえで上がってきている事になります。

もしシロアリの仕業であれば床下にも被害が予測され、

そのまま何も対策を講じなければ柱や壁、さらには2階までもっと被害が拡大し家の耐震性を下げてしまうのです。

 

シロアリの被害に遭うとどうなる?

地震などの災害時に受ける影響が大きい

実際に被害に遭った事例を紹介致します。

↑↑こちらは床下地面から基礎の立上りを進み土台まで到達し木部に被害を与えました。

 

↑↑床下地面から伸びた蟻道が木束や大引きに食害が広がっています。

 

このような被害は、柱や家を支える土台部分の強度が下がるため、地震の大きな揺れに耐えられず倒壊・班倒壊へと繋がります。家を建てた時には安心の耐震性であっても、シロアリの被害があると耐震性が下がってしまうのです。

 

ウレタン系の断熱材はシロアリ被害に遭いやすい

↑↑床組まで進行した白蟻が別の木材を求め断熱材の中を進んだ蟻道です。

ウレタン系断熱材を採用している場合には、断熱材そのものがシロアリ被害に遭いやすいため、定期的な点検や予防が必要です。断熱材に白蟻被害があると断熱材としての効果も低下してしまいます。

 

柱への被害は住宅強度の低下により不動産価値が落ちる

↑↑表面からはあまり目立ちませんが柱の根本に白蟻の食害痕があります。内部は、下部だけでなく真ん中位まで被害がありました。

 

↑↑床下に残っていた木片を裏返してみると白蟻の食害痕。年輪の固い部分は目もくれず柔らかい部分を食べます。

シロアリは集団で行動し、柱の内側の柔らかな木部を好んで食害します。

 

 

↑↑基礎の外部から侵入する蟻道です。

 

長野県のシロアリの飛ぶ時期

シロアリはアリと名前がついているので、よく外で見かける黒い蟻と仲間だと思われている方もいるかもしれません。

ですが、シロアリはゴキブリ目(もく)に分類され、アリはハチ目に分類するため全然異なる種となります。

つまりゴキブリの仲間ということになりますね…

シロアリは皮膚が弱いため光や風を嫌い暗く湿気の多い場所を好みます。

直接、木材に到達できないときは蟻道(排出物と土壌等で作成するトンネル)を作り食害をはじめます。

冬は休眠せず約6℃を超えると徐々に動き出し25℃~30℃になると活発に行動を起こします。

群飛(ぐんぴ)は、4月下旬から5月に年一度行われます。

群飛後、彼らは相手を見つけ自身で羽を切り落とし、すぐに身を隠してしまうので姿を見る事はかなりレアなケースです。

ちなみに黒アリの羽アリは羽を切り落とせません。

なので家の中に、虫の羽だけが散乱していたらシロアリを疑った方が良いです。

 

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ヤマトシロアリの侵入経路

建物の基礎には布基礎やベタ基礎があります。

布基礎

・基礎以外の床下は土のままの露地のケース…

露地のケースは侵入できるコースが沢山あり基礎立上り・束から木束・配管など

・湿気を減らすためにコンクリートを施工してあるケース…

コンクリートの打ち継ぎやクラック(ひび割れ)部や配管からと絞られます。

ベタ基礎

・床下全体に耐圧盤のコンクリートを打設してから立上げの基礎を施工してあるので、かなり侵入は困難です。
ただ侵入しにくい基礎であっても弱点があります。

基礎全般にコンクリートの打ち継ぎ部やクラック部と配管が貫通している部分などになります。

また、外周の基礎立上りを使うケースもあり建物の基礎立上げ外周部に物を置いて暗く風通しを悪くすると外部からでも条件が揃うと侵入が可能です。

 

もし被害に遭ってしまったら

被害の状態にもよりますが、一番大変なケースは被害部を交換(工務店様等)した上で薬剤の処理となります。

被害部だった周辺や床下でシロアリが入りそうな場所、入っていそうな場所も施工しながら判断し

しろあり防除施工士が穿孔注入(対象にドリルで穴をあけ木材の中に薬剤を注入)を行います。

薬剤は木部用(床組み)の防蟻剤+防腐剤の混合薬剤と土壌用の防蟻剤の2種類です。

薬剤の散布範囲はその被害部だけでなく床下全面を散布する事が理想です。

実際に被害にあっているので被害部以外の床下の何処かに潜んでいる可能性があります。

また、被害部を交換しないケースで部材に強度が見込めれば交換せず

そのまま使用、又は補強(工務店様等)して薬剤処理をします。

穿孔注入は被害材と先程ご説明した周辺や怪しい場所を行いこちらも床下全面施工をお薦め致します。

被害状況によって施工の仕方はケースバイケースになり、被害の度合いで費用も心労も積み重なります。

早い行動、早い決断がカギとなります。

 

自己判断せず専門の方に相談しよう

いろいろとご説明させて頂きましたが、私達も風邪など発病する時に初期症状が何らかの形で現れ、

調子が悪いからお医者さんに行き診断と処方となります。

住宅も同じく毎年、歳をとり経年劣化などで点検や修理が必要になります。

シロアリの被害も住宅の病気の一つです。

何かおかしいな、気になるな、シロアリかも?

と心配になったときは自己判断をせず迷わず専門の方にご相談することをお薦め致します。

 

 

 

 

 

シロアリ防除について

 

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