シロアリ被害に予兆はあるのか? 初期症状と確認方法ご紹介します。 公開日:2023年2月16日/更新日:2023年3月20日 皆さんこんちは、テオリアランバーテックの千秋です。 普段はお客様からご依頼を頂いて、シロアリ被害にあった建物や、建築時に防蟻工事をしてから時間が経った建物などを主に点検する業務を担当させて頂いております。 今回この記事では、シロアリの予兆や初期症状、そして確認方法の名前。 さらに、大事なお家を守るため、今後のメンテナンスについて考える際に参考にして頂けます。 只今すでに「もかしたらこれ、シロアリにやられてるかも?」とお思いであれば、 市販薬では対処が不足することがほとんどですので一度床下点検の依頼を行うことをお勧めします。 目次 シロアリの予兆や初期症状についてそもそもシロアリってどこにいる?シロアリが餌場を求めて移動する、蟻道(ぎどう)について住環境においてのシロアリ被害シロアリは何をたべるのかダンボールの放置はシロアリの危険シロアリ被害と木くずクロアリによる被害まとめ シロアリの予兆や初期症状について そもそもシロアリってどこにいる? 普段シロアリはどこにいるか、 結論から言うとお家のなかの床や壁にいる可能性もありますし、 家の外の土の中(庭など)、あるいは家の床下の土の中にいる可能性もあります。 つまり、どこにでもいる可能性があるということです。 この話をするにあたり必要となるのが長野県に多く分布し建物に被害を出しているシロアリの種類は何か?ということ。 なぜなら、シロアリは種類によって巣を作る場所や餌と巣の位置の関係、また水分の条件などが異なるからです。 さらにシロアリは世界でみると3,000種類以上も存在すると言われており、そのなかで日本に生息するのは22種類と言われています。 22種類の中で日本で家を食害するシロアリは5種類で アメリカカンザイシロアリ ダイコクシロアリ イエシロアリ ヤマトシロアリ ヤマトシロアリに似ているカンモンシロアリ などがいます。 そして長野県内のシロアリ被害のほとんどは「ヤマトシロアリ」という種になります。 私の経験でも長野県ないにおいてはほとんどの被害はヤマトシロアリによるものでした。 名前を上げた5種類以外のシロアリは日本各地の森林に定着しており、自然の分解者として必要な役割を担っています。 また、建物への加害はほとんどありません。 ヤマトシロアリは日本国内最も北に分布していて、北海道から近畿地方までと香川県の一部辺りまで分布する大害虫と言われております。 ではこのヤマトシロアリの巣はどこにあるのか?というと土の中に巣があります。 ヤマトシロアリは土の中の巣から餌場を求めて広がり、その先に家が有ったり切り株があったり、、 又は庭に作った木製のフェンスや放置していた角材などを食べる、という構図になります。 画像)庭に木材が放置されている状態など シロアリが餌場を求めて移動する、蟻道(ぎどう)について シロアリは移動する時土の中に蟻道(ぎどう)という道を作ります。 建物に侵入する際は建物基礎面にも蟻道を作ります。 ヤマトシロアリは普段湿度の多い土の中で生活をしているのでとくに乾燥に弱い生き物になります、 そのため光が当たる場所や風通しが良い場所は避ける傾向にありますので、経験上暗くてジメジメしている所からの侵入が多いかなという実感でした。なので床下からの侵入が多い傾向ですね。 この蟻道というのは土とシロアリの体液・糞尿を混ぜて作ったトンネルのようなものを土壌面から伸ばして作っています。 そしてその中を伝って餌場までたどり着くという流れです。 実際に床下点検をしていると被害があるお家には、この「蟻道」が家のコンクリートの隙間や床下の土壌面から基礎や束などを伝い上へ向かって伸びている状況が多く、束が木製であれば束から大引きや根太などお家の床組みを食べることで多くの被害をだします。 それ以外の被害でよくある例だと 庭の切り株など直接土に埋まっている生きてない木にも雨風の影響で腐る(腐朽する)ことでヤマトシロアリの好む木質になり、気づきたら大量のシロアリがいた、という恐怖の状況になっていることもあります。 蟻道の長さは千差万別有りますが 太さから言うと細いものは割りばし1本分、太くて男性の指2本ぐらいの物になるものもあります。 ドライバーなど先端の尖ったもので突くと簡単に壊できます。 蟻道表面の色が乾いている物もあれば湿っていて濃い色をしたものもあります。 この濃い色をした蟻道の中にはシロアリが今まさに動き回っている物が多く、もし見つけた場合は試しに崩してみても良いですが、中からウジャウジャ出てくるので、虫がダメな人は気をつけてくださいね。 住環境においてのシロアリ被害 床上の被害、つまり人が実際に生活しているエリアでの被害の見つけ方についてはなかなか見分けがつかない場合もあります。見た目ではわからないことが多いです。 というのも、ヤマトシロアリは木材の中に入ってその中のやわらかい部分を食べているため、木材からわざわざ見えるところにでてくることがないからです。 さらに木材を食べている場合、表面薄皮一枚を残すことが多いので見た目だとなかなか解りずらいかもしれません。 ただ触った感じだと硬いはずの木が柔らかく、食べられている箇所は凹みます。 擬音で表すとメシッっと音がする感じです。 なのでシロアリに加害されている木部面の被害度から多少は初期被害かどうかは判断できますが、断言するにはなかなか難しいと思います。 一番良い判断としては被害箇所を見つけた、もしくは怪しいと思った時は弊社のようなシロアリ駆除業者を頼っていただければ、必ず調査致します。 その際に今後の駆除方法や現状の被害なども詳しくお話いたしますので躊躇せず頼ってください。 時間の経過によって被害が進んでしますとリフォーム工事が必要となる場合も少なくありません。 駆除工事の費用と合わせるとかなりのご負担になってしまいます。 なのでシロアリを見つけたタイミングが非常に重要で早期に対応することが必要になります。 シロアリは何をたべるのか ダンボールの放置はシロアリの危険 シロアリとダンボールについてになりますが。 シロアリは木すなわち木材を食べる生き物になります。 木に含まれるセルロース・ヘミセルロースという成分を食べます。 なので木由来の成分で形成されているダンボールも当然食べます。 私が調査をした建物にもキッチンに床下収納やムロといった収納スペースを設置されている建物がありまして、そこには漬物や梅酒・梅などよく収納させている例が多いです。 最近の建物はプラスチックのケースになっているものが多いですが、古い建物の場合は土の上に直接置くのではなくダンボールを一枚咬ませたりする例が非常に多いです。 そのダンボールをめくり裏を見てみると食害されているということもよくあります。 それ以外だと庭でバーベキューをするご家庭の場合、買ってきた炭の箱をそのまま外の軒下辺りに置いてあったりした例があります。 当然外に置いてあったのでダンボールは雨風に濡れシロアリが好む状態になり食害されている状況もありました。 前述したとおりシロアリは基本的に土の中にいる生き物なのでの土の上に餌になる様なものがあれば、当然食害されやすくなります。基本的にはダンボールを外に放置したり、床下に敷くのは避けて頂いた方が良いと思います。 シロアリ被害と木くず シロアリと木くずについてになりますが、例えばお家の中で木くずのようなものを発見した場合、 原因となるのはシロアリの被害・キクイムシ類の被害・黒蟻による被害が考えられます。 シロアリ被害の場合は木くずに見えて実はシロアリの糞である場合もあります、 同じくキクイムシの場合もキクイムシの糞であったりします。 キクイムシの被害の特徴としては被害にあっている木部面に1㎜程度の小さい丸い穴がいくつも空いていたりします。 シロアリの場合は木部面に土状の物が浮き出ていたり触ると柔らかく軋むことがあります。 クロアリによる被害 最後に黒蟻の被害になりますが、黒蟻も種によっては建物に被害を出す種もいます。 長野県においてはムネアカオオアリという種が建物に対して被害を出す例があります。 被害例としては建物床下・外壁・場合によっては天井裏など建物内部に入り外壁内の断熱材などを壊しそこに巣を作るなどの被害です。 木を食べるわけではなく自分たちが住むためにそこにあるものを壊すという種の黒蟻もいます。 ただの木くずだと放置するよりは何故そこに木くずが落ちているのか原因を調査することが大事になります。 まとめ シロアリの被害や初期症状を発見するのはなかなか難しいと思います。 そもそもシロアリという生き物自体が人目の付きにくい箇所から侵入し 食害しているときの音などもほとんど聞こえません。 ですからご自宅が被害にあったお客様も「まさか」シロアリにやられてるなんて!というお客様も少なくは有りません。 なので普段から皆様に気を付けていただきたいことは、 第一に建物基礎に設置されている換気口の前に荷物は置かないことです。 シロアリは湿気の多い場所を好みますので、風通しを良くすることが予防につながります。 第二にお家の周り木材を放置しないことです。 角材や枝・段ボールなどを放置しているとそこに集られてしまい、お家の中に入られてしまうケースも少なく有りません。 風通しも含めて基礎に周りには荷物を置かず清潔に整理された環境を保つことが大事です。 第三に今まではシロアリの被害にあって駆除をするというということが一般的な流れでしたが、 大事なのは被害にあう前に予防するということが大切です。 被害に合ってしまうと駆除の費用と場合によっては改修工事、つまりリフォーム工事が必要になる場合もあります。 ですので「予防」という考えも大事になります。 最後に少しでも怪しいや不安を感じたのであれば専門の業者を頼ることを推奨いたします。 最後までお読みいただきありがとうございました。 シロアリ防除について