シロアリ被害の初期症状は? 放置したときのリスクや対策を紹介。 公開日:2023年2月16日/更新日:2024年9月30日 皆さんこんにちは。テオリアランバーテックの千秋です。 普段はお客様からご依頼を頂いて、長野県内のシロアリ被害にあった建物や、建築時に防蟻工事をしてから時間が経った建物などを点検するアドバイザーを担当させて頂いております。 今回この記事では、シロアリの初期症状、そして放置したときのリスクや被害に遭わないための対策を紹介します。 大事なお家をシロアリ被害から守るため、今後のメンテナンスについて考える際に参考にして頂けます。すでに「もしかしたらこれ、シロアリにやられてるかも?」とお思いであれば、まずは確認してみてください。もしシロアリの被害が確認できた場合、市販薬では対処が不足することがほとんどですので一度床下点検の依頼を行うことをお勧めします。 目次 Toggle 長野県にいるシロアリの特徴シロアリってどこにいるのか?家を食べるシロアリと家を食べないシロアリがいるシロアリ被害の初期症状①床下や基礎に蟻道(ぎどう)がある②壁や柱に穴があいている③畳や床がフカフカするシロアリ被害に似ている状況シロアリ被害と木くずキクイムシによる被害クロアリによる被害シロアリを放置するリスクシロアリ被害に遭わないための対策①床下換気口の前に荷物を置かない②お家の周りに木材を放置しない③ダンボールや新聞紙を放置しない④被害に遭う前に予防をする 長野県にいるシロアリの特徴 シロアリってどこにいるのか? 普段シロアリはどこにいるか、結論から言うとお家のなかの床や壁、家の外の土の中(庭など)、あるいは家の床下の土の中にいる可能性もあります。つまり、どこにでもいる可能性があるということです。 この話をするにあたり必要となるのが長野県に多く分布し建物に被害を出しているシロアリの種類は何か?ということ。 なぜなら、シロアリは種類によって巣を作る場所や餌と巣の位置の関係、また水分の条件などが異なるからです。さらにシロアリは世界でみると3,000種類以上も存在すると言われており、そのなかで日本に生息するのは22種類と言われています。 家を食べるシロアリと家を食べないシロアリがいる 日本に生息する22種類のシロアリの中で家を食害するのは以下の5種類。 アメリカカンザイシロアリ ダイコクシロアリ イエシロアリ ヤマトシロアリ ヤマトシロアリに似ているカンモンシロアリ そして長野県内のシロアリ被害のほとんどは「ヤマトシロアリ」という種になります。 私の経験では長野県内において、ほとんどの被害はヤマトシロアリによるものでした。家を食べるシロアリも家を食べないシロアリも日本各地の森林に定着しており、自然の分解者として必要な役割を担っています。 全国で被害の多いヤマトシロアリは、日本国内で最も北、北海道から近畿地方までと香川県の一部辺りまで分布する大害虫と言われております。 ではこのヤマトシロアリの巣はどこにあるのか?というと土の中にあります。ヤマトシロアリは土の中の巣から餌場を求めて広がり、その先に家や切り株があったり、または庭に作った木製のフェンスや放置していた角材などを食べる、という構図になります。 シロアリ被害の初期症状 ①床下や基礎に蟻道(ぎどう)がある シロアリは移動する時、蟻道(ぎどう)という道を作ります。この蟻道があると、シロアリがいる、または過去にいたため被害が進んでいる可能性があります。 蟻道とは…土とシロアリの体液・糞尿 等を混ぜて作ったトンネルのようなもの。 建物に侵入する際は建物基礎面に蟻道を作ったり、床下から蟻道を作り餌(木材)のあるところまで移動し加害していきます。 ヤマトシロアリは普段湿度の多い土の中で生活をしています。乾燥や光に弱い生き物で、太陽が当たる場所や風通しが良い場所は避けます。 経験上暗くてジメジメしている所からの侵入が多く、土の中を潜って床下へ侵入することが多い傾向です。 そして、この蟻道の中を伝って餌場までたどり着くという流れです。 ▼蟻道 実際に床下点検をしていると被害があるお家には、この「蟻道」が家のコンクリートの隙間や床下の土壌面から基礎や束などを伝い上へ向かって伸びている状況が多く、束が木製であれば束から大引きや根太などお家の床組みを食べることで多くの被害をもたらします。 ▼床下点検口からシロアリが蟻道をつくって侵入 蟻道の長さは千差万別有りますが太さから言うと細いものは割りばし1本分、太くて男性の指2本ぐらいの物になるものもあります。 ドライバーなど先端の尖ったもので突くと簡単に破壊できます。 蟻道表面の色が乾いている物もあれば湿っていて濃い色をしたものもあります。この濃い色をした蟻道の中にはシロアリが今まさに動き回っている物が多く、もし見つけた場合は試しに崩してみても良いですが、中からウジャウジャ出てくるので、虫がダメな人は気をつけてくださいね。 ▼蟻道の中にはシロアリがたくさん ②壁や柱に穴があいている 被害でよくある例ですと、写真のように柱・壁・窓枠などがシロアリに喰われて穴があいていることがあります。 また、庭の切り株など直接土に埋まっている生きていない木が、雨風の影響で腐る(腐朽する)ことでヤマトシロアリの好む木質になり、気づいたら大量のシロアリがいた、という恐ろしい状況になっていることもあります。 ③畳や床がフカフカする 床上の被害、つまり人が実際に生活しているエリアでの被害の見つけ方については、なかなか見分けがつかない場合もあります。見た目ではわからないことが多いです。というのも、ヤマトシロアリは木材の中に入りやわらかい部分を食べているため、木材が食べられているかどうかは目に見えないことが多いからです。 ただ触った感触で硬いはずの木が柔らかく、食べられている箇所は凹みます。擬音で表すとメシっと音がする感じです。畳や床で感じることが多く、フカフカした感覚があればシロアリ被害の可能性があります。 シロアリに加害されている木部面の被害度から、多少は初期被害かどうかの判断はできますが、一番良い判断としては紹介した被害を見つけた、もしくは怪しいと思った時はシロアリ駆除の会社へ相談すると良いかと思います。その際に今後の駆除方法や現状の被害なども詳しく説明があるので躊躇せず頼ってください。 シロアリ被害に似ている状況 シロアリ被害と木くず 例えばお家の中で木くずのようなものを発見した場合、考えられる原因として、シロアリ・クロアリ・キクイムシ類が考えられます。 シロアリ被害の場合は、木くずに見えて実はシロアリの糞である場合もあります。特徴として木部面に土状の物が浮き出ていたり触ると柔らかく軋むことがあります。 キクイムシによる被害 同じくキクイムシの場合もキクイムシの糞であったりします。キクイムシの被害の特徴としては、被害にあっている木部面に1mm程度の小さい丸い穴がいくつも開いていたりします。 クロアリによる被害 クロアリも建物に被害を出す種がいます。 長野県においては、ムネアカオオアリという種が建物に対して被害を出す例があります。 被害例としては、建物床下・外壁・場合によっては天井裏など建物内部に入り、外壁内の断熱材などを壊しそこに巣を作るなどの被害です。 木を食べるわけではなく自分たちが住むためにそこにあるものを壊す、という種のクロアリもいます。ただの木くずだと放置するよりは何故そこに木くずが落ちているのか原因を調査することが大事になります。 シロアリを放置するリスク 時間の経過によって被害が進んでしまうとリフォーム工事が必要となる場合も少なくありません。 駆除工事の費用と合わせるとかなり負担が大きくなってしまいます。なので、シロアリを見つけたタイミングが非常に重要で、放置せず早期に対応することが必要になります。 シロアリ駆除業者の選び方については、別の記事にもまとめています。訪問販売をしている業者はオプション追加などで、高額見積になるケースもありますので必ずどんな会社なのか確認しましょう。 シロアリのプロが悪徳業者の見分け方を徹底解説! シロアリ被害に遭わないための対策 ①床下換気口の前に荷物を置かない シロアリは湿気の多い場所を好みますので、床下の風通しを良くすることが予防につながります。 ②お家の周りに木材を放置しない 角材や枝、切り株などを放置しているとそこがシロアリの餌場となり、お家の中に入られてしまうケースも少なく有りません。風通しも含めてお家の周りや庭に木材を放置せず、清潔に整理された環境を保つことが大事です。 ③ダンボールや新聞紙を放置しない シロアリは木すなわち木材を食べる生き物になります。木に含まれるセルロース・ヘミセルロースという成分を食べます。なので、木由来の成分で形成されているダンボールや新聞紙なども当然食べます。 私が調査をした建物にもキッチンに床下収納やムロといった収納スペースを設置されている建物がありまして、そこには漬物や梅酒・梅などよく収納させている例が多いです。 最近の建物はプラスチックのケースになっているものが多いですが、古い建物の場合は土の上に直接置くのではなくダンボールを一枚咬ませたりする例が非常に多いです。 そのダンボールをめくり裏を見てみると食害されているということがよくあります。 その他に、庭でバーベキューをするご家庭の場合、買ってきた炭の箱をそのまま外の軒下辺りに置いてあったりした例があります。当然外に置いてあったのでダンボールは雨風に濡れシロアリが好む状態になり食害されている状況もありました。 前述したとおりシロアリは基本的に土の中にいる生き物なのでの土の上に餌になる様なものがあれば、当然食害されやすくなります。基本的にはダンボールを外に放置したり、床下に敷くのは避けて頂いた方が良いと思います。 ④被害に遭う前に予防をする シロアリの被害にあって駆除をするというということが一般的な流れでしたが、大事なのは被害に遭う前に予防することです。 被害に遭ってしまうと駆除の費用と場合によっては改修工事、つまりリフォーム工事が必要になる場合もあります。余計なコストをかけないためにも予防という考えが大事になります。 シロアリの被害や初期症状を発見するのはなかなか難しいと思います。 そもそもシロアリという生き物自体が人目の付きにくい箇所から侵入し、食害しているときの音などもほとんど聞こえません。ですからご自宅が被害にあったお客様も「まさか」シロアリにやられてるなんて!というお客様も少なくありません。 最後に少しでも怪しいや不安を感じたのであれば専門の業者を頼ることを推奨いたします。 長野県内にお住まいの方は、地域に根差して36年。実績多数のシロアリ防除のプロ、テオリアランバーテックにご相談ください。 床下無料点検実施中です! シロアリ防除について